社員証を作成する際は、作成の手順や流れについて理解し、用途に合ったカードを選ぶ必要があります。また、スムーズに社員証を作成するために、あらかじめ準備が必要なものを把握しておきましょう。
本記事では、社員証作成の手順・流れや社員証のカードの種類について解説しています。また、社員証作成にあたって必要なものについても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
社員証作成の手順・流れ
社員証を作成する際の手順や流れについて紹介します。それぞれについて詳しくみていきましょう。
社員証の種類を決定
まずは、社員証の種類を決定します。社員証には主に2つの種類があり、それぞれに異なるメリットとデメリットがあるため、自社のニーズに合ったものを選択してください。
- プラスチックカード
キャッシュカードやクレジットカードなどと同じJIS規格に準じた規格の素材。厚みがあり、耐久性が高い
- ICカード
ほかのシステムと連携させて業務効率化が図れる。直接印刷のほか、シールタイプなどのものが存在する
記載項目を決める
次は社員証に記載する項目を決めます。記載すべき項目に決まりはありませんが、一般的には以下の情報を記載するケースが多いです。
- 会社名
- 会社の所在住所
- 顔写真
- 社員番号
- 所属する部署名
- 氏名
- 会社印やロゴ
また、裏面に社員に対するメッセージを記載している企業もあります。たとえば、「社員証は常に携帯するようにしてください」、「他人に譲渡、貸与することはできません」などの注意事項が記載されています。
印刷については、固定デザインと可変デザインがあります。
固定デザイン・・・「入館証」など印刷内容がすべて同じタイプ。
可変デザイン・・・テンプレートなどベースデザインが一緒で、文字や画像などを1枚1枚異なるタイプ。
社員証では、主に「可変デザイン」を使用し、Excelデータと写真をリンクさせて印刷していきます。
デザインの決定
記載項目が決定したら、それぞれの配置も含めてデザインの項目を決めていきます。もし、費用を抑えたい場合は、自社でデザインするのも1つの方法です。
ただ、「作成に時間をかけたくない」、「費用をかけてでもしっかりとした社員証を作成したい」と考えている場合は、外注するのがおすすめです。その際は、価格だけでなく、過去の実績やセキュリティ面での懸念がないかはチェックしておいてください。
顔写真の撮影
次に、社員の顔写真を用意します。社員証の場合は、免許証や面接時のように特別固い証明写真でなくても構いません。明るい雰囲気を見せるために、笑顔で撮影した写真を使うのも効果的です。
ただし、社外の人と関わる際は、社員証の写真から会社の雰囲気が伝わるため、会社の顔になるという意識を持って節度のある写真にしておくのが無難です。
注文する
すべての準備が整ったら、業者への発注を実施しましょう。業者へ依頼する際は、カードの種類や用途、デザインのイメージなどをヒアリングされる場合もあります。
デザインを依頼する場合は、具体的なイメージを伝えるようにしましょう。多くの企業がイメージデザインを提示してくれるため、デザインが希望通りのものか確認することが大切です。
社員証のカードの種類について
ここからは、社員証に利用されているカードの種類について解説します。それぞれについて詳しくみていきましょう。
プラスチックカード
プラスチックカードはPVC(塩化ビニール)で作られたカードです。一般的なキャッシュカードと同じ素材でできており、しっかりとした厚みがあります。
作成にかかるコストは、ほかの種類のものに比べて安価ですが、ICなどが付いていないため、入退出管理などのセキュリティ面では使用できません。
一般的に社員証と呼ばれるものは、この種類のものを指す場合が多いです。
FeliCa(フェリカ)
FeliCa(フェリカ)は、交通系カードや電子マネーなどの規格として日本国内で最も普及しているICカードの規格で、ソニー株式会社の登録商標です。
FeliCaには、大きく「FeliCa Standard」と「FeliCa Lite-S」の2種類があり、セキュリティレベルや機能による違いがあります。
- FeliCa Standard
セキュリティー性や拡張性が高い
- FeliCa Lite-S
セキュリティーや機能を最低限に抑えている
FeliCaを社員証として利用することで、入退室管理システムや勤怠管理システムに活用できますが、ほかのカードに比べてコストが高くなる傾向にあります。
Mifare(マイフェア)
Mifare(マイフェア)は、非接触型ICカードの国際通信規格(ISO14443)として標準化されています。また、FeliCaに比べて安価であるため、世界的にも広く採用されているICカードの1つで、NXPセミコンダクターズ社の登録商標です。
MifareもFeliCaと同じく、入退室管理システムや勤怠管理システムに活用できますが、暗号機能を最小限にとどめて低機能化することで、大量生産を可能にしている点が大きく異なります。
Mifareは、社員証を単なる身分証明として利用するのではなく、できるだけ安価でセキュリティ対策を図りたい場合におすすめです。
社員証作成にあたって必要なもの
次に、社員証作成にあたって必要なものを紹介します。それぞれについて詳しくみていきましょう。
必要なもの
社員証の作成には、社員証に記載する情報の提供が必要です。こちらでは上記で決めた記載項目を基に、必要なデータ形式を含め記載します。
- 会社名
- 会社の所在住所(所属する営業所の住所)
- 顔写真(jpgまたはbmpで、高画質モードがお薦めです/ファイル名は社員番号か名前)
- 社員番号
- 所属する部署名
- 氏名(入力ミスはそのまま印字される可能性が高いため、要注意です)
- 会社印やロゴデータ(ai形式またはjpgなどのイメージファイル形式)
氏名や社員番号など印字内容はExcelなどで一覧表を用意しておきましょう。また、印影は紙に押印したものをスキャンして、画像データ化しておきます。
ただし、社員証に記載する内容には決まりがないため、これらの情報を参考に企業で独自に決める必要があります。
会社によっては、下記のような項目を記載する場合もあります。
- 発行年月日や有効期限
- 発行元住所
- 発行元の印影
- 所有資格
こちらを参考に、ぜひ記載事項を決めてみてください。
証明写真の撮り方
社員証用の証明写真の撮り方については、厳密な決まりなどはありません。ただし、綺麗な写真を撮るためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。
たとえば、撮影場所については、何も置かれていない白い壁の前で撮影するのが理想的です。もし、背景に物が写っていたりすると、それがそのまま社員証の写真として反映されてしまうため、あまりよい撮り方とはいえません。
さらに、なるべく明るい場所の前で撮影するように意識してください。暗い場所で撮影すると顔色が悪く、不鮮明な写真になる場合があります。それから、撮影する際は、胸部から頭までを撮影するようにしてください。
胸部より下を撮影してしまうと、写真のトリミングが必要となり、顔が小さく見えるなど仕上がりに差が生じます。また、このほかにも、服装や髪型に配慮し、なるべく自然な笑顔で撮影できると印象がよくなります。
社員証を作成するなら
この記事では、社員証作成の手順や流れ、社員証のカードの種類、社員証作成にあたって必要なものについても解説しました。
社員証を作成する際は、これらの手順や流れについて理解しておき、用途や費用を考慮して適切なカードを選ぶ必要があります。また、スムーズに社員証を作成するために、社員名簿の作成や従業員の写真を用意しておくことが大切です。
「コクーゾ」では、社員証に関連するグッズを多数提供しています。専門サプライヤーとしての技術や知識を活かし、お客様の求める声に個別に対応させていただきます。
また、コクーゾでは、各ノベルティグッズを手作業によって丁寧に制作しており、品質に配慮した細かな製品作りが特長です。社員証や関連するグッズの作成を検討している場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。